
貿易・商社の仕事とは?神戸市外大生におすすめの職種を解説!
貿易・商社業界の概要
貿易・商社業界は、世界中の市場に商品やサービスを提供するため、さまざまな企業と取引を行う重要な役割を担っています。神戸市はその地理的特性から、貿易関連の企業が多く集まる港町であり、外国語を活かした職種が豊富に存在する場所です。このため、神戸市外国語大学の卒業生にとっても、貿易や商社業界での就職は非常に有力な選択肢となります。
商社は、物品の売買だけでなく、国内外の企業間での交渉や市場調査、新規事業の立ち上げなども行う、非常に多岐にわたるビジネスを展開しています。貿易に関わる企業も、輸出入における物流や取引先とのやり取りを円滑に進めるための役割を果たしています。特に神戸のような港町では、貿易・商社業界に関心がある学生にとって魅力的な就職先が数多く存在します。
貿易事務・海外営業・総合商社・専門商社の違い
貿易・商社業界にはさまざまな職種があります。ここでは、代表的な4つの職種について説明します。
貿易・商社業界にはさまざまな職種が存在します。代表的な職種として、貿易事務、海外営業、総合商社、専門商社が挙げられます。それぞれの職種には求められるスキルや業務内容に違いがありますので、まずはその違いについて見ていきましょう。
1. 貿易事務
貿易事務は、輸出入に関わる書類作成、関税手続き、海外との連絡業務を担当する職種です。具体的な業務には、インボイス(商業送り状)やパッキングリスト(梱包明細書)の作成、輸送手配、関税手続き、そして海外企業とのメールや電話対応などが含まれます。貿易事務は基本的に事務作業が中心であるため、細かい作業が得意で、効率的に進められる人に向いています。
2. 海外営業
海外営業は、海外の企業との商談や取引先の開拓を担当する職種です。商談を英語で行うため、高い語学力とコミュニケーション能力が求められます。海外営業は、現地市場のリサーチや、新たな取引先の開拓、また現地法人との連携を行い、企業のグローバル展開をサポートします。この職種では、英語力だけでなく、交渉力やマーケティングスキルも重要となります。
3. 総合商社
総合商社は、非常に多岐にわたるビジネスを展開している企業です。例えば、三菱商事や三井物産、伊藤忠商事などは代表的な総合商社です。総合商社では、貿易や投資、さらには新しい事業を立ち上げることも行い、幅広い分野で活動します。総合商社では、さまざまな業界の知識と、高い語学力が求められます。
→三菱商事株式会社(外部リンク)
→三井物産株式会社(外部リンク)
→伊藤忠商事株式会社(外部リンク)
4. 専門商社
専門商社は、特定の業界や分野に特化した商社です。たとえば、食品業界に特化した商社であれば、食品メーカーとの取引や輸出入に関する業務を担当します。化学品、機械、電気機器など、専門分野に特化した商社も多く存在します。例えば、食品専門商社の双日食料や、化学品専門商社の長瀬産業などがあります。専門商社では、特定の業界に関する知識や専門用語を理解していることが重要です。専門知識が求められるため、その分野に興味がある人にはぴったりの仕事です。
→双日食料株式会社(外部リンク)
→長瀬産業株式会社(外部リンク)

貿易・商社の仕事で必要な英語力は?TOEICスコアと語学資格の目安
必要な英語力のレベル
貿易・商社業界では、日常的に海外とのやり取りが発生します。特に商談や契約交渉など、英語を使用する場面は非常に多いため、英語力が求められます。TOEICスコアは、企業が求める英語力を示す一般的な指標として広く使われています。
貿易事務
貿易事務では、主に書類作成や輸送手配、海外とのメール対応などが中心の業務です。そのため、英語の読み書きがしっかりできることが求められます。TOEICスコア600~750が目安となり、基本的な英語のやり取りや書類作成を担当できるレベルの英語力が求められます。
海外営業
海外営業では、商談や取引先との交渉を英語で行うため、TOEICスコア750~900以上の英語力が望ましいです。商談の場では、流暢な会話力や交渉力が必要で、英語を使って説得力のあるプレゼンテーションを行うことが求められます。
総合商社
総合商社では、複数の言語を使用する場合が多いため、TOEICスコア800以上が一般的に求められます。また、他の外国語(中国語やスペイン語など)のスキルも求められることがあります。多国籍な取引先とやり取りするため、語学力に加えて、高いビジネススキルも必要です。
専門商社
専門商社でも、業界ごとの専門知識に加えて、英語力が求められます。TOEICスコア700~850が目安となり、業界固有の用語を理解し、英語での書類作成や交渉ができる能力が必要です。
TOEIC目安については、各企業の就職情報などを参考により詳しい要求点を把握してください。
参考→商社で必要な英語力とは? TOEIC®スコアの目安など解説!(外部リンク)
役立つ語学資格
英語力を証明する資格だけでなく、貿易の専門知識を持っていることを示す資格も役立ちます。
- TOEIC:国際ビジネスにおける英語能力の指標として多くの企業が採用。
→TOEIC公式サイト(外部リンク) - 貿易実務検定:貿易業務の知識を証明する資格で、実践的なスキルを評価される。
→貿易実務検定公式サイト(外部リンク) - 通関士:輸出入に関わる税関手続きを行うための国家資格。
→通関士試験(外部リンク) - ビジネス英語検定(BULATSなど):実際の業務で使う英語力を評価する資格。
貿易・商社の初任給・年収は?未経験からキャリアアップする方法
給与水準
貿易・商社業界の給与は企業規模や職種によって異なります。
- 貿易事務:初任給は22万~25万円、平均年収は400万~600万円。
- 海外営業:初任給は25万~28万円、経験を積むと年収500万~800万円に。
- 総合商社:初任給は28万~32万円、年収は800万~1500万円になることも。
参考→【商社の年収ランキング】大手・中小・専門・年代で徹底比較
キャリアアップ方法
未経験からキャリアアップするには、専門知識と経験を積むことが重要です。
- 語学力向上:英語に加えて、中国語やスペイン語などの習得も有利。
- 専門資格取得:貿易実務検定や通関士などを取得すると評価が高まる。
- 海外駐在の経験:海外での勤務経験を積むと、大きなキャリアアップにつながる。

貿易事務・海外営業の仕事内容とは?未経験からでもできる?
貿易事務の業務内容
貿易事務の仕事は、主に書類作成や輸送手配、海外とのコミュニケーションが中心です。具体的な業務には以下が含まれます:
- インボイス(商業送り状)やパッキングリスト(梱包明細書)の作成
- 輸送手配や関税の手続き
- 海外とのメールや電話対応
貿易事務は未経験でも始めやすい職種ですが、細かい作業や計算が求められるため、慎重かつ正確に作業を進める能力が必要です。
海外営業の業務内容
海外営業の仕事は、商談や契約交渉を行うことがメインです。具体的には:
- 海外の顧客との商談、契約交渉
- 新規取引先の開拓や市場調査
- 現地法人との連携や製品のプレゼンテーション
海外営業は、高い語学力と交渉力が求められるため、未経験でも英語力があれば挑戦することが可能ですが、商談や交渉の経験を積むことが重要です。
どこで働ける?貿易・商社の職場
企業の種類と職場環境
貿易・商社の仕事は、さまざまな業種の企業で行うことができます。具体的には以下のような企業です:
- 総合商社(幅広い商品を扱う)
- 専門商社(特定の分野に特化)
- メーカーの貿易部門(自社製品の輸出入)
- フォワーダー(物流企業)(輸送手配の専門企業)
これらの企業で働くことができ、業界によって職場環境が異なります。例えば、総合商社では、多国籍な環境で働くことが多く、英語だけでなく他の言語や異文化理解が求められることがあります。
神戸で貿易の仕事をするには?商社・メーカー・フォワーダーの違い
神戸は、貿易の中心地の一つです。そのため、神戸で貿易関連の仕事をするためには、商社、メーカー、フォワーダーといったさまざまな企業の違いを理解しておくことが重要です。
- 総合商社は、幅広い商品を扱い、国際的なビジネスを展開しています。
- メーカーの貿易部門では、自社製品の輸出入を担当することが多いです。
- フォワーダーは、物流企業として、輸送手配や関税手続きなどを担当します。
これらの企業で働くためには、それぞれの業務内容や必要なスキルを理解し、自分の興味や強みを活かせる職場を選ぶことが大切です。
貿易・商社の仕事のいいところと大変なこと|向いている人の特徴
仕事のいいところ
- グローバルな視野を持てる:世界中の市場に関わることができ、国際的な感覚を養えます。
- 高収入のチャンス:商社などでは成果に応じた高収入が期待できます。
- 多様な業務を経験できる:貿易事務や営業など、さまざまな職種を経験できます。
仕事の大変なところ
- ストレスが多い:納期や交渉でプレッシャーを感じることが多く、ストレスがたまりやすいです。
- 多忙な日々:商談や出張など、忙しい日々が続きます。
- 語学力やビジネススキルの向上が求められる:継続的に英語や専門知識を磨き続けなければなりません。
向いている人の特徴
- コミュニケーション能力が高い:営業職や交渉では、相手と円滑にやり取りできる能力が求められます。
- スピード感を持って行動できる:貿易業務は迅速に進めることが必要です。
- 柔軟な思考ができる:多国籍な取引先とのやり取りにおいて、柔軟な対応力が必要です。

神戸市外国語大学卒業生の商社・貿易業界への就職状況
神戸市外国語大学の卒業生は、その高い語学力と国際的な視野を活かし、多くが商社・貿易業界で活躍しています。2022年度の就職実績では、以下の企業への就職が報告されています。
- 兼松
- JFE商事(2名)
- 神栄(2名)
- 住友商事グローバルメタルズ
- 蝶理
- 日鉄物産
- ニトリ
- 日立ハイテク
- ファーストリテイリング
- 富士貿易(3名)
これらの実績は、同大学の卒業生が商社・貿易分野で高い評価を受けていることを示しています。業界を目指す学生は、語学力のさらなる向上に加え、インターンシップや貿易実務の知識を深めることが重要です。
【まとめ】神戸市外大生におすすめ!語学を活かせる貿易・商社の仕事
このように、貿易や商社業界では、多くの挑戦が待っていますが、その分喜びも大きいです。神戸市外国語大学の学生にとっては、語学力や国際感覚を活かしながら、グローバルなキャリアを積んでいける職場です。
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